プラネテス

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2074年、舞台は地球周回軌道上、デブリと呼ばれる軌道上に残された衛星の破片やゴミを片づける仕事をしている「ハチ」と呼ばれる青年。今まさに人類は惑星間航行を実用化しようとしている所で、近未来だと言うことが妙にリアルに感じさせるマンガです。近年の傑作の一つなのは間違いないでしょう。

注:ネタバレ注意
主人公「ハチ」の言葉。

別に信じてくれなくても構わねえ
でも俺は知ってるんだ
人間の腹の一番底の方には

全てを破壊し
全てを生み出す
強烈な力がかくされている

宇宙を切り拓くエネルギーだ
別に信じてくれなくても構わねえけど

この物語はこの言葉に集約されてしまうのだと思うのです。彼はこの力がどんな物かよく分かりません。そういう力がある事は感じています。しかし、その力がどんな物かは分からないのです。

その力は彼を責め苛みます、彼もその力に対してどうすればいいのか、まだ分からないのです。宇宙は危険に充ち満ちています。それでも人は宇宙へ引き寄せられ、もっと遠くへと果てしなく望んで行くのです。

彼は遠い宇宙へ行くために、全てを投げ打ってでも、感情を投げ捨てででも行こうと望んでいるのです。

冒頭彼とは全く対照的な存在として描かれる新人「タナベ」、彼女はしかし彼に向かって。

本当にわかんないンですか!?
一応先輩だってニンゲンでしょ!?

人間のお腹の
一番奥の方には

全てを受け入れる
強烈なチカラが
かくされているのに

と叫ぶのです。全然違う人間として描かれているのにその言葉の似通っている事。

その力とは「愛」なのでしょうか?、「希望」なのでしょうか?、ある意味極限の条件下で、人間は自分自身の力と対決する必要に駆られるのかも知れませんね。いや、極限の条件下に限った話とは限らないのでしょう。人はだれもその力の使い方を学びながら生きて行く方法を考えなければならないのだと感じました。

出来るだけ前に進みたい。しかし、「力」を上手く使えるようにならなければ、どこかで行き詰まってしまうのでしょう。きっと。

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価格:¥ 890(税込)
発売日:2001-01
プラネテス (2)
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プラネテス (4)
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この記事を書いた人

もとメンエス店長、今は別な仕事になりました。
ぽちぽち書きます。

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