先日ちょっとこの本の事を思い出す機会が有り、今日本の片づけをしていたら出てきたので、ちょっと紹介して見たいと思います。この本は日本にいる小さなコロボックルのようなこびとの話です。小さい頃この本に出会って、ずいぶんと想像を膨らませた物です。
佐藤さとる 著、村上勉 画のこの本。佐藤さとるさんが、日本には西洋の妖精のようなかわいいこびとの昔話が無いのが残念で、ないなら自分が書いてしまおうと思ったとの事が後書きに書いてあります。私が始めて読んだのはいつの事だったかもう忘れてしまいましたが、小学生の頃だったでしょうか?、いま本を見て見るとこの話を始めて作ったのが昭和34年と書いてありますから、なんと私が生まれる前にはもうあったという事になります。
最近は子供たちがこの本を読んでいるのかどうか残念ながら私は知る由もありませんが、この本を読んだ時にはずいぶんいろんな事を考えた物です。とても想像力を刺激された思いがあります。この本にはそういう想像する余地がずいぶんとあるのです。実際この本には続編が何冊か有り、作者自身もお話しをどんどん膨らませて行ったのだと思います。
自分の住む街に小さなこびとが住んでいて、あんまり小さくてすばしこいので目には見えませんが、もしそういうこびとと友達になれたら、もしそういうこびとがいるとしたらどんな所でどんな暮らしをしているのだろうか?とか考えるだけで楽しんだ物でした。
いま考えて見ると、確かにこの物語は良くできていると思います。昭和34年当時どのような時代だったのか私はよく分からないのですが、開発による自然環境の破壊、それによる弊害などがさりげなく物語の中に出てきます。作者の方も当時そういう事を心配していたのでしょう。開発等により生活は便利になってもそれによってなくなる物も多いと。
この本の挿絵もまた独特の絵で良い感じを出していますが。今回この本について調べていたら、もう一つ懐かしい本を見つけてしまいました。それはこの挿絵を描いた村上勉さんが書いた絵本「おおきなきがほしい」と言う本です。
この本は記憶にあるだけで最近は見ていないので間違っていたら申し訳ないのですが、庭に種を蒔いたら大きな木が生えてきて、木の上に小屋を造って遊んだり、どんどん登って行ったり見晴らし台を作ったりして遊ぶ楽しい本だったような気がするのですが、いまでも出ているようですね、嬉しい限りです。
ただ単に読む機会を逃しているのだったら良いのですが、最近はこういう素直に楽しい本が少なくなってしまったような気がして少し寂しいです。
だれも知らない小さな国 価格:¥ 1,155(税込) 発売日:1996-11 |
おおきなきがほしい 価格:¥ 1,050(税込) 発売日:1971-01 |
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