スティービー・レイ・ヴォーン & ダブル・トラブルの最後になってしまったアルバム、「in Step」に収められている「Riviera Paradise」(リビエラ・パラダイス)がとてもとても好きなのです。
ブルースを現代に蘇らせたとして脚光を浴びた偉大なギタリスト「スティービー・レイ・ヴォーン」率いる「スティービー・レイ・ヴォーン & ダブル・トラブル」の最後のアルバムにして最高傑作「in Step」(イン・ステップ)。
あまりにも急速に有名になってしまったがための忙しさを紛らせるため麻薬中毒になってしまった彼が、麻薬を克服し復活後リリースされたこのアルバム。素晴らしいブルースの傑作作品になっているのですが、これからと言う時に事故で突然この世を去ってしまいました。
彼が最後に残したこの作品素晴らしい出来上がりです。純粋に音楽を追求したと本当に感じられるすごいアルバムになっています。ブルースなんか興味ないと言う方にもお奨めです。
当時ワイルドなブルースギターで有名であったと記憶しているのですが、始めてこのアルバムを聴いた時に感じたのは「すごくリズムが硬いギターを弾く人だな」と言う事でした。あまりにも自由自在にギターを弾くためにリズムの乱れと言う物が全く感じられない、そういう感じがしたのです。
どの曲も全て素晴らしいのですが、最後の10曲目(オリジナル版)の「Riviera Paradise」が特別に好きです。ワイルドなイメージの彼ですがとても繊細なストラトキャスターの音が印象的なこの曲。8分50秒ととても長い曲になっているのですが、この曲をレコーディングした時に、たまたま4人で別々にブースに入りほとんどアドリブで演奏し始めた所、素晴らしい出来で、レコーディング用のテープが残り少なく慌てたレコーディングエンジニアの人が防音になっているレコーディングブースに向かって身振り手振りで何とか合図してぎりぎりきちんと終わる長さに収まったと聞いた事があります。
フルアドリブ、一発録りの曲だと言うのです。ほんとうに真剣になって聴き込んで見るとこの曲だけ4人のリズム感が飛び抜けているように感じられます。私の錯覚でしょうか?。
ギターとキーボードの掛け合いも即興であるとは信じられない出来と思います。まさしく本当の意味で息の合ったバンドのサウンドと言うのはこのような物なのでは無いでしょうか?。
奇跡のような一曲、だと思います。
In Step 価格:¥ 1,804(税込) 発売日:1999-03-23 |
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