以前に福野礼一郎氏の本でフェラーリを指して、モデナ近郊の道しか知らないクルマであると書いてあるのを見た事がある。だからフェラーリは道路の良いサーキットのようなところでは良く走るが、日本の一般道のようなところを走ると、途端に破綻するのだ。と書いていました。
今夜も行ってきました、ナイトランに…。先日走ったように今夜も走りを感じたいと思っていたのですが、今夜は気温から想像する以上に寒くて、それどころではありませんでした(T_T)。
冒頭に書いたのは、最近 883R を走らせながら、そんなことを良く考えてしまっているからです、883 は世界の道を知っているのか?、と。アメリカと言う日本とはまるで違っているところで作られた割には、883 と言うバイクは妙に日本の道にフィットする部分があるように感じているのです。
足回りだって別に良いのが付いて言うわけでも無く、ギャップでは跳ねるし、エンジンだって排気量から判断するにそれほど速いエンジンでも無い、でも全体からすると妙に乗りやすいのですよね。
国産大排気量4気筒車は、とっても速くて乗りやすいのはもちろんなのですが、トップエンドが速すぎるんでしょうかね、どこか不安な感じがつきまとうのですよね、たとえ乗りやすいと感じた CB750 でさえその感じはついて回るのでですね。
ましてや、ZZR1400 あたりになると、いったん根性入れて回し始めたらどこまで出るのか?、考えるだけでちょっと怖い。そんな感じがするのですね。それからすると 883 はバイク自体の限界は遥かに低い。それなのに走った時に感じる安心感がとても大きいのですね。
今夜はあんまり寒いので、相馬バイパスを流して、旧道を帰ってくる。それだけになってしまいましたが、寒さに震えながらクルマの流れに乗って夜の街を走ると言う、それだけなのに、妙にはまるのですね。
バイクが股の下で遊んでいるかのような感じ。いや。遊ばせているような感じかな?。ギャップでは跳ねるが、でも不安じゃない。コーナーでもうまくいったり行かなかったりするが、それなりに楽しい。
エンジンも鼓動感を楽しむと言うほどにはドコドコしないが、存在感はある。883cc のOHV V 型2気筒というスペックから想像するよりも遥かに高回転を好み、回した時の快感はなかなか。速くは無いけど。ツキは良い。
今夜の気温は 5℃ 位で、けっこう走れると想像していたら風が強くて、思った以上に寒く、こんなことを考えながら、震えて、ただただ流して走ってきました。
883 は道を知っているのでは無く、883 を作った人たちが知っているのかも知れませんね。いや道では無く、人を知っているのだと言う事かも知れません。
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