初めてバイクに乗ったのは、18歳の頃祖父の乗っていた YAMAHA のチャピイと言う物でした。スクーターでは無いが、小径のバルーンタイヤで自動遠心クラッチ3速の物でした。高校卒業時に自動車免許を取得していたので。おまけの原付免許で乗ったのです。結構乗りにくいし（今から思えばタイヤの空気圧がおかしかったかバルーンタイヤが編摩耗していたと思います）、遅かったと憶えています。
自分でお金を出して、買ったのは、 ホンダ のスーパーカブです、これは解体屋から1000円で買ってきて、自分で直し（と言ってもキャブレターを掃除した程度でエンジンは掛かりました）、役場に行って自分でナンバーを取って乗っていたのです。当時も結構ガソリン代が高く、燃費がいいのは助かりました。当時確か１リットル当たり150円くらいで、ガソリンスタンドで「100円分」とか言って嫌がられていた事を憶えています。
なぜかこの頃は、友達もみんなスーパーカブに乗っていて、よくつるんで走った物でした、今から思えば異様な風景だったでしょう(^^ゞ、これはずいぶん乗り回しました。加速は悪いものの、最高速は結構出たので、当時速度規制がかかったばかりの最新型原付をよく追い掛け回していました(^^ゞ。
その次に乗ったのはスズキの GN-50 と言うアメリカンタイプの 2st の物でした。フロントフォークが曲がっていて近くの自転車屋の店頭に置いてあったのを安く買ってきたのです。これは、エンジンをいじり回して、ヘッドを削って圧縮比を上げたり、ポートタイミングを変えたり、自分ではチューニングのつもりでしたが結局は調子を落としただけでした、これは後で友人に譲り渡しました。
専門学校に言っている頃にバイトをして金を貯め、中型免許を取得しました（当時は４万円位で取れたのです）。そうなると大きいバイクに乗りたくなる物です、当時よく行っていたバイク屋から、車検の残った GS 400 を安く（確か21000円）購入し、これが初めての本格的なバイクとなりました。
GS 400 は素直な操縦性で、原付に慣れた身には十分以上速く感じられ、2年間で４万Km以上乗りいろんな楽しみ方を教えてくれたバイクでした。ツーリングの楽しさに気付いたのもこのバイクのおかげです。スタイルも TOP の写真を見ると今見てもバランスが良くてかっこよいですね。
古いバイクなのでトラブルも結構ありました。真夜中に走っていたら突然ライトが付かなくなったり、ロングツーリング中にクラッチワイヤーが切れたり、その度に自分で直して、おかげで整備にも強くなりました(^^ゞ。
そういえばこの頃はお金がなく、このバイクに新品のタイヤを履かせた事がありません(^^ゞ、解体屋から一本1000円で買ってきたり、友達がどっかから見つけてくれたりしたのを、自分でタイヤレバーを使って履き替えたりしていました。
これは当時走っている時の写真です、今見るとＴシャツで危ないですね。不確かな記憶によるとこの直後転倒しかけたと思います。これでほとんど限界状態でしょう。かなりアップハンなので、自然にニーグリップを憶えました。そうしないとハンドルにぶら下がるようになって、きれいにコーナリングできないのです、走る仲間が増えたのもこの頃です、実際世の中はバイクブームで今では考えられないほどたくさんのバイクが走っていたのです。
古いバイクで傷やなんかはしょうがないのですが、しょっちゅう磨いていたのでぴかぴかでした。隅から隅まで磨いた物でした。チェーンまで外して磨いていました。
あんまり古いので自分でオーバーホールしようと思いましたが、実際エンジンからは異音がするし（タペットクリアランス不良、チェーンテンショナー不良）走りはガタガタになってくるし（ステアリングヘッドベアリング不良、スイングアームベアリング不良）力は無いし（バルブシート不良、ピストン摩耗）等いろいろ出てきて、ばらばらにしたのはいいのですが、全部自分でやる技術は無く。組めなくなったまま、手放してしまいました。購入したバイク屋さんで引き取ってもらったのですが、良心的なバイク屋さんで、当時古いバイクが流行り始めた頃だったので、21000円で購入したバイクを５万円位で引き取ってくれました。
今でも GS 400 の軽快な操縦性は好きです。あのまんまの感じで、もっとパワーの有る奴を出してくれれば、今でも買うかもしれません、後年今風になった GS 400 が出ましたが、あれはなぜか安っぽく見えて購入する気にはなれませんでした。パワーもあんまり出てなせんでしたし。残念でした。
この頃はまだ「走り」の方がメインで、ツーリングのほんとの楽しさを知ったのは、ずっと後になってからでした。
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