アイザック・アシモフの科学エッセイシリーズの第1巻「空想自然科学入門」です。私は SF 小説家としてのアイザック・アシモフは一連のロボット物くらいしか良く知らないのですが、この科学エッセイシリーズはとても好きで良く読んでいます。まだ全部は持っていない上に、結構版も重ねて表紙の印象も違うものとなっていますので、今のはこの感じの表紙では無いかもしれませんね。
この本の冒頭でアシモフは。
「というわけで、あまりまとまりのないこの随筆集ができた。これらは高いところから眺めながら、科学の果樹園をところどころ覗き見したものである。この文集を出版した理由は、ただ一つ、私に見えるものを、あなた方にも見てほしいと、心から思うからである。」
と述べています。多分全部で15冊ほど出ているのでは無いかと思うのですが、以前に本屋さんで見つけるたびに少しずつ購入してきたので、重複していたり、版が違っていたり、脱落があったりするので、持っているのは7~8冊くらいでは無いかと思います。
この本は SF では無く現実の科学を、さまざま分類、物理、化学、天文学、生物学、その他のさまざまな視点から彼独特のユーモアに満ちた文体で楽しく書かれています、私がこの本を初めて購入した時にはすでに二十歳を超えていたと思われるのですが、もしこの本を小学生(まだ難しいですかね)、若しくは中学生の頃に読んでいたとしたら、私の人生はまた変わったものになったかもしれない、そう思わされてしまうほどの本です。
幸か不幸か私には子供がいないのですが、もしいたらぜひ読んでほしいものだと思います、昔々私はいわゆる「科学者」になりたいと思っていた頃が有り、でもそれは実現しなかったのですが、もしその頃にこのような本を読んでいれば、また違う強烈な印象を受けたと思うからです。
昔一時期宇宙科学関係が流行りのようになった事がありましたが、最近ではとんと聞かなくなってしまいましたしね、昔は「ニュートン」等と言う雑誌が結構流行っていたと憶えているのですが、最近ではあんまり聞きませんね、聞くところによると、海外では「サイエンスライター」と呼ばれる人たちがいて、最新の科学を科学者としてでは無く、ライターとして読者に楽しめるように記事にする人たちが、仕事として成り立っているらしいですが、日本では中々難しいような気がします。
非常に残念な事にアイザック・アシモフはすでに亡くなっていて、このシリーズももう更新される事が無くなってしまい、すでに少し古くなりつつあるところなどもあるのですが、それでもなおこの本には魅力があると思っています。日本でもこのような本を書いてくれる人が生まれる事を願っています。
空想自然科学入門 価格:¥ 777(税込) 発売日:1978-04 |
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