ボーダー

Border

この漫画、始めて読んだのはもういつだったかすっかり忘れてしまったのです、どこか医者とか喫茶店とかそういう所で読んだしょうな気がしますが。何しろすごいインパクトですごい世界を垣間見たような気がしてドキドキした記憶があるんです。
最近、何気なく思い出したら、どうしても読んで見たくなりまして、Yahoo オークションをチェックしていたらたまたま出てきたんですよね、少し高価だったのですが、他に競り合いになる事も無くそのまま落札されてしまったんですが、考えて見ればこのような漫画を他に欲しい人がそんなに居るとは思えませんしねー。

「ボーダー」とはこの世の常識と非常識の間に生活する人、の事をこの本ではそう呼んでいて、自分に正直すぎて世間と上手くコミュニケート出来ない、そういう人が主人公になっているんです。世間の常識から言うと「とんでもない人間」とレッテルを貼られてしまう様な人間、しかしその人自身は自分に正直に、誠実に生きているだけなのです。

始めの方の巻ではそういう日常と非日常の軋轢などが書かれて行くのですが、後半中々面白い展開を始めてくれます。ある日ふとブルーハーツの CD を聴いた主人公が、その音楽に感動するシーン。普通の生活を送っていない彼はブルーハーツも CD すらも知らなかったのです。とてつもない感動に徹夜して CD を聴き続ける彼。

後半のクライマックスは、3億円強奪犯から3億円を奪い、仲間3人と一億ずつ分けてしまうのですが、他の仲間が一億と言う金を持て余してしまうのを尻目に、バンバン使いギャンブルにのめり込んでしくのです、普通では無い精神状態になっている彼は勘が冴え渡り、無くしてしまうどころか増やしてしまうのでした。5億にまで金を増やした彼の前に不思議な人物が現れます。

その人物は主人公に、どんなことでもその5億で叶えてやろうと持ちかけるのです。主人公が望んだのは、故ボブ・マーレイの妻リタとそのバンド、ウェイラーズの前で歌う事でした。その望みは叶えられ東京ドームでコンサートを開く事になる主人公、これはその不思議な人物と、主人公との魂を掛けた闘いだったのです。

なんとも不思議な漫画で、どうもこのような本を好む傾向が多い気がするという事は、最近思い始めたのですが、私もやはり日常と非日常の狭間がおそらく好きなんだろうと思うのです。誰でもそういう部分は持ち合わせてはいるのでしょうが、そういった部分のある物語、物事に強く魅かれるようです。

そのキーワードはおそらく「自由」と言う事だと思うのです。現実世界では完全に自由に生きて行く事は出来ない。しかし、もし、もしですが本当に自由に生きてしまったら。その人間は社会からは受け入れられない人間になってしまうのでしょう、それでもなお自由に生きたいと願う。私にとって人間とは、そういう生き物なのかもしれません。

ボーダー 1 デラックス版 (1)
価格:¥ 1,000(税込)
発売日:2002-08
ボーダー 2 デラックス版 (2)
価格:¥ 1,000(税込)
発売日:2002-08
ボーダー 3 デラックス版 (3)
価格:¥ 1,000(税込)
発売日:2002-09-28
ボーダー 4 デラックス版 (4)
価格:¥ 1,000(税込)
発売日:2002-09-28
ボーダー 5 デラックス版 (5)
価格:¥ 1,000(税込)
発売日:2002-11-12
ボーダー 6 デラックス版 (6)
価格:¥ 1,000(税込)
発売日:2002-11-12

私が持っているのは通常版なのですが、中々揃わないようですね。

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この記事を書いた人

もとメンエス店長、今は別な仕事になりました。
ぽちぽち書きます。

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