何とかかんとか読み終わりました。アーサー・C・クラークとジェントリー・リー作の本作、久しぶりに大作を読んだ充足感が、とか言っても実は中々読めずに少しずつ読んできました。
ネタバレ注意
今回は体調の不調も有り、正直やっと読み終わったかと言う感じです。こんなことじゃいけないんですけどね、こういう話は楽しく読まないといけません。今度は体力を充実させてからにしようと思います。
本作も前巻の「ラーマ」内での地球人の紛争がメインで幕を開けます。地球人は異星人の船の中である事を少しも気にせずに、独裁政治にするべく紛争は続いています。ついには自分たちに割り当てられた地区だけでは飽き足らず、異星人の地区にまで進攻して行きます。ラーマ内には何種類かの異種族が収納されていたのです。
あっという間に進攻され絶滅の危機に襲われる鳥状種族、ごく少数だけがなんと人間の手で救われます。
独裁政治の元、以前よりラーマに居た人たちは迫害されるようになり、人類居住地外に脱走します。昔ラーマ2に居た頃の居室はまだ残っており、そこで細々と暮らす人々。彼らは自分たちが「クモダコ」と名付けた異星人たちの間で暮らすようになります。光線の模様で言語を伝達する彼らの種族の独特な技術、メンタリティーに人々は戸惑いますが、人間の居住区に戻る事は出来ない彼ら。しかし、人間はクモダコの居住区にまで攻勢をかけて来ます。バイオテクノロジーに優れたクモダコの種族、しかし彼らは簡単に戦争が出来ないようなメンタリティーを持っているのです。戦争をする時には自分たちが絶滅しそうな時だけなのです。
人間が攻勢を強め、クモダコたちがついに人間に対してバイオテクノロジーによる攻撃を加え始めた時。ラーマの製作者の代弁者たる「イーグル」が現れ、いっさいの闘いを凍結し、ラーマを「中核点」へと向かわせます。
イーグル、ラーマ、中核点に代表されるとてつもないテクノロジーの数々彼らは宇宙航行種族を調査しカタログ化する事を目標に、何十億年も昔から活動してきたのです。
第2次ラーマ調査隊からラーマに関わってきた地球人の一人、ニコル・デジャルダン宙航士。彼女はその大半をラーマの中で過ごし、数多くの子供を産み育て、戦いを回避しようと努力し、数少ない生き残りとなって高齢になり中核点へ戻ってきました。彼女を高く評価していると告げる「イーグル」彼女の残り寿命が少ない事をつげ、延命処置を取る事を進める。
彼女は悩んだ末に延命措置は受けない事を決め、最後の願いに中核点の「知識モジュール」を見たいと告げる。何億年もの間蓄積してきた莫大な知識。彼女はそこを見る事で何を望んだのか。
初巻の「宇宙のランデブー」以上に余韻を残した。素晴らしい終わり方だと感じました。
宇宙のランデヴー 価格:¥ 672(税込) 発売日:1985-09 |
宇宙のランデヴー2〈上〉 価格:¥ 714(税込) 発売日:1994-12 |
宇宙のランデヴー2〈下〉 価格:¥ 672(税込) 発売日:1994-12 |
宇宙のランデヴー3〈上〉 価格:¥ 672(税込) 発売日:1996-09 |
宇宙のランデヴー3〈下〉 価格:¥ 714(税込) 発売日:1996-09 |
宇宙のランデヴー〈4 上〉 価格:¥ 840(税込) 発売日:1997-03 |
宇宙のランデヴー〈4 下〉 価格:¥ 775(税込) 発売日:1997-03 |
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