おおきなきがほしい

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佐藤さとる 著、村上勉 画の素敵な絵本です。一番始めに見たのはもうずいぶん子供の頃だろうと思うのです。小さい頃この絵本を見てとても想像力を刺激された物でした。
子供がお母さんに向かって言うのです。

「おおきな おおきな 木があると いいな。ねえ おかあさん」

そしてどんどん想像を膨らませて行くのです。その木はとても大きくて、はしごをかけないと登れません。始めの枝までは幹にはしごをかけて登って行きます。木にはリスなどが住んでいて、木の穴に巣があったりします。

途中からは幹が空洞になっていて、空洞の中にはしごをかけます。ずっと上がって行くと。枝が分かれた所に小屋があって。そこで子供はホットケーキを焼いたり、鳥と遊んだりします。となりの部屋にはベッドがあってそこで眠る事も出来るのです。

小屋からもっと上に上がると見晴らし台があって、遠くの街が見渡せたりします。

小さな子供の楽しい想像をそのままくるんで絵本にしたような本です。何のけれん味も無く、穏やかなお話と。素朴で楽しげな村上勉さんの特徴的な絵がとてもうまく絡み合っています。

佐藤さとるさんはコロボックル物語の「だれもしらない小さな国」などが有名なのでは無いかと思うのですが、私が始めて出会ったのはこの「おおきなきがほしい」の方だろうと思うのです。

初版が 1971年になっていますから、私が始めて出会ったのはもしかしたらこの頃かも知れませんね。なんと現在 134刷と版を重ねています。いまでも同じようにこの本を入手できると言う事は実は大変な事なのでは無いでしょうか?、それだけ多くの人から評価を受けているのだと思います。

実は順序は逆になるのですが、この本を入手したのは「だれもしらない小さな国」を久しぶりに読んだ事が原因なのです。しばらくぶりに読んだら、不意にこの本の事を思い出しまして。欲しくなってしまったのでした。

今読んでも楽しい、想像力あふれるストーリーは健在です。大人が読んでも違和感なく楽しい。こういう本は今では数少なくなってしまっているのでは無いでしょうか?。

今回調べていて始めて知ったのですが、ころぼっくる物語も実は続きが出ていて増えているのですね。コロボックル絵童話と言うのが今は新しく出ているようなので、こちらもいつか購入して読んで見たいと思います。

誰もが感じる「想像力」や「懐かしさ」と言うものをそのままふんわりと本にしてしまったようなこの本、名作であると思います。子供の頃にこの本に出会った事は幸せであったのだろうと思います。

ページを開くたびにわくわくして、読み進めるにつれて子供の頃の思い出が今も全然色褪せていない事が確認できる。こういう本は私にとってとても貴重です。

おおきなきがほしい
価格:¥ 1,050(税込)
発売日:1971-01

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この記事を書いた人

もとメンエス店長、今は別な仕事になりました。
ぽちぽち書きます。

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