カッコウはコンピュータに卵を産む

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コンピュータに関する小説で当時かなり話題になったと記憶しているのですが、世間一般に悪質なハッカーを知らしめた(現在ではクラッカーと言った方が良いのだと思うが)と言う点ではとっても有名な本じゃないでしょうか。
この本も初版は1991年ですから、先に書いた「ROOT から / へのメッセージ」の頃とほとんど同じと言っていいでしょう、コンピュータ自体も VAX やら VMS 、UNIX なんかが登場してくるので、まさにおんなじ時代の頃になるのでしょうね。

発端は75セントだった。
研究所のコンピュータ・システムの使用料金合計が75セントだけ合致しない。
天文学研究のかたわら、新米のシステム管理者となった著者の初仕事が、その原因の究明だった。どうせプログラムのミスさ、と軽い気持で調査するうちに、正体不明のコンピュータ・ユーザが浮かび上がってきた。
ーーハッカーだ。誰かがコンピュータに侵入している。しかもこのハッカーは、研究所のコンピュータを足場に、国防総省のネットワークをくぐって各地の軍事施設や基地のコンピュータに侵入し、陸軍のデータベースを読みあさって、CIAの情報にまで手を伸ばしている。この電子スパイの目的は何か。どこからどうやって進入しているのか。そしてその正体は?

これノンフィクションなんですけどね、まるで嘘みたいなコンピュータ侵入劇が繰り広げられます。ひょんなきっかけから発見した謎のハッカー、始めは何てことの無いただのいたずら者だと思っていたら、軍のコンピュータに侵入し始めた。どこから侵入しているのか調べ始めたが、なかなか判明しない。少しづつあきらかになってくる侵入者の手口。ちょっとづつ追いつめて行く著者と行く手を阻む官僚機構。

始めは近くの学生だと思っていたら、だんだん明らかになって行く侵入経路を探って行くうちにそんなものじゃないと分かって行く。進入者は衛星回線経由でヨーロッパから侵入してくるのでした。こんなこと本当にあったんですね。

著者の天文学者としての経歴と、新米であるコンピュータ管理の実情。恋人との生活などがちりばめられて、なかなか楽しい話になっています。

ドキドキわくわくしますね。

カッコウはコンピュータに卵を産む〈上〉
価格:¥ 1,995(税込)
発売日:1991-09
カッコウはコンピュータに卵を産む〈下〉
価格:¥ 1,995(税込)
発売日:1991-09

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この記事を書いた人

もとメンエス店長、今は別な仕事になりました。
ぽちぽち書きます。

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